今日のお手紙

     

土曜日、手紙舎ポートランド店に来てくれた人たちのポートレイト

2015年9月7日のお手紙

9月1日の火曜日にスタートした、手紙舎期間限定ポートランド店。初めての週末を迎えましたが、昨日(こちらの時間で)土曜日は、たくさんのお客様が来店してくれました。

作家さんの作品をみなさんが丁寧に見てくれる様子がとっても嬉しくて、真剣な表情で「Beautiful!」と言ってもらう度に(本当にみなさん、この言葉をたくさん言って下さる)、涙が出そうになります(歳をとって涙腺が弱くなっているので・笑)。それぞれの作家さんに初めて出会ったときのことや、これまでに展示やイベント等でご一緒したいくつかの場面が思い出され、「ああ、本当に今回、ポートランド店を実現できてよかった」と、心から思う日々です。

お買い物をして下さった何人かのお客様の写真を撮らせてもらったので、ここで紹介させたいただきます。9月5日土曜日、ポートランドはミシシッピアベニュー、手紙舎ポートランド店@LAND galleryの人々です!

柴田ケイコさんのこのクマさんは、ポートランダーに大人気です。見つけた方はみなさん、「オー・マイ・ゴッド!」と満面の笑み。

ポートランダーのご夫妻。旦那さんのじゅんさんは日本人。「この世界観はポートランドでは評価されると思いますよ」と嬉しいお言葉をいただきました。kata kataの手ぬぐい。柴田さんのメモ帳、RARI YOSHIOさんのイラスト、しゅんしゅんさんのカードを購入いただきました。

そしてなんと、じゅんさんから夜、メールをいただきました。

今日お店にお邪魔したじゅんです。魚画フレームしたので送ります。よければ、帰られる前に是非飲みにでも行きましょう。気軽に連絡くださいね。

嬉しいなぁ。

こちらは、イーストコーストからポートランドに留学に来ている女性。小谷田潤さんの涙坪のほかに、kata kataさんのハンカチ、カード類をいろいろ購入いただきました。小谷田さんの“しのぎ”の器はとても人気。もうひとつ人気なのが水色のコーヒーカップで、こちらは完売しました。

こちらの女性は、nuriさんのキャンドルに一目惚れ。ふたつお買い上げいただきました。

長い時間楽しそうに店内を見ていた女性は、chihiro yasuharaさんのレターセット、柴田さんのカード類、ニシワキタダシさんのポストカード、夜長堂のハンカチ等を購入いただきました。

紙もの大好きと言う女性。松栄舞子さんとニシワキさんのA4ペーパー、柴田さんのレターセットとカード類、しゅんしゅん、福田利之さん、升ノ内朝子さんのカード類をお買い上げ。

左の日本人の女性、なんと手紙社のセキネがポートランドへ向かう飛行機の中で隣になったポールさんの奥様。隣同士に席がなったのが縁で色々話したそうで、奥様が来てくれたんですね。「トシスミ(セキネ)は俺の友達なんだよ」とポールさんが言っていたとか。セキネ、英語は全く話せないはずなんですがねぇ。ご覧の通り、お友達とふたりでたくさんご購入いただきました。

ピンクがアクセントカラーになっている(?)こちらのファミリーは、布川愛子さん、柴田ケイコさん、升ノ内朝子さんのカード類、夜長堂の風呂敷等たくさん買っていただきました。手紙舎2nd STORYにも置いてあるオランダの雑誌『flow』で布川さんの記事を読んだことがあるとか。かわいい娘さん、スケーターかな?

手紙を作って世界中の人たちと交換し合う、というグループに入っている方々が4人でお見え。こちらの女性は、そのおひとり。みなさん興奮した様子で、喜びの声を上げながら、1時間ちかく店内をご覧になっていました。選んだものを見せ合い、集めては戻したり足したりして、たくさんの紙もの、はんこ、mtなどを買ってくれました。KIYATAさんのブローチも。

最後はおまけ。朝食で入った、LANDの並びのカフェ「GRAVY」。朝8時から行列ができている人気店ですが、人気の秘密はこの量? 手前のハッシュドブラウンの大きさと言ったら(小さく見えるかもしれませんが目玉焼きも結構な大きさなんですよ)。さすがに現地の人も食べきれず、箱に入れてテイクアウトにするひと続出。少食の私も(嘘です)、半分近くを持ち帰りにしました。お店の人も、それを前提にしているような様子。楽しいなぁ。

ポートランドに来る度に、朝食のお店を開きたくなります。

悲しい「寂しい」ではないように

2015年9月4日のお手紙

LANDの2階で店番をしながらこのお手紙を書いています。ただいま、こちらの時間で午後4時20分。今日の午前中、セキネとウガは日本へ向けて旅立ちました。約一週間、ひとつ屋根の下、共同生活を送っていたので、なんだか寂しい。

「寂しい」という気持ちは人間にとってなくてはならない感情だと思いますが、「寂しい」にもいろいろあって、「悲しい」に近い「寂しい」は、辛いものがありますよね。涙が出て来るような「寂しい」は。

何かの縁があって、手紙舎に来てくれた方が、もしそんな寂しさを持っているようであれば、その涙を拭うハンカチをそっと差し出すような存在でありたいと思います。

横田さん、もしよろしければ、また手紙舎に来て下さい。みんなで良い店にして行きますので。

ポートランドの夜は、えにしの輪とともに更けて

2015年9月3日のお手紙

手紙舎期間限定ポートランド店の初日、先日のお手紙に書いたように今回ばかりはどのように自分たちのお店が、そして作家さんたちが評価されるか全く予想がつかなかったのですが(正直言えば、評価されない可能性だってあるな、と思っていたのですが)、とても嬉しい結果となりました。昨年来のLANDとの交渉窓口であり、今回も同行している手紙社のウガ(別名・メロン)の日報を以下に引用します。

キタジマ、ワタナベ、セキネ、ウガの4人でドキドキしながら本イベントの初日を迎えました。そのドキドキは、「ポートランドの方々に手紙社の世界観がどう響くのだろう」、というかなり不安が入りまじったものでしたが、結果的に喜ぶべき結果を出すことができました。

今回持って行った商品は、手紙社と結びつきの強い21組の作家さんの作品と、手紙社オリジナル商品です。ざっとですが、以下に動いたものをあげさせていただきます。

・A4、B4ペーパー → どの種類もまんべんなく動いていたように思います。日本のお客さまのように、何に使うか決めてないけど、とにかく素敵だから欲しい! という声も聞きました。
・スタンプ(請求書在中など)
・レターセット
・kata kata 型抜きカード(クマ)
・kata kata 手ぬぐい色々
・活版型抜きカード(かわなかさんパンダなど)
・トモタケ コースター
・トモタケ ネコのクッション → LANDのスタッフが真っ先に購入してくださいました
・結城琴乃 ブローチ
・山田亜衣ブローチ
・点と線模様製作所 刺繍バッジ
・高旗将雄さん ネコワッペン → 同LANDスタッフが購入してくださいました
・高旗将雄さん トート(クマ、ネコ)→ 女性、男性問わず人気です
・小谷田潤さん 花器
・夜長堂ハンカチ(水玉、ロマンバード、こけし)→ 熱心に選ばれている方を何人もお見かけしました
・夜長堂ペーパー こけし
・ファブリックボード(柴田さん猫模様)
・福田利之さん 作品集、ポストカード
・LETTERS 3冊くらい
・コーヒーがあるさ マグカップ
・西淑さん 活版カード はなとねこ
・ニシワキタダシさんマスキングテープ おじさん
・柴田ケイコさんメモ帳 シロクマ
・柴田ケイコさんバッグ シロクマ

観光客も多く訪れるLANDなので、みんながみんなポートランダーではないようです。それでも、何人ものアメリカ人が目をキラキラさせ、顔の表情筋をすべて使って「すごいすてき!」と、気持ちを伝えてくれました。さっと店内を流す方もいらっしゃいましたが、ほとんどの方が店内をじっくりゆっくり見て、何周もしたあとに商品を手にとってくださる姿をここアメリカでも拝見することができ、4人で何度も「嬉しいね」と顔を見合わせました。また、一度来た後にもう一度ご来店くださる方や、お友だちを連れて戻ってきてくださる方が何組もいらっしゃったのも印象的です。そのうち何人もの方から、「また来るから!」という嬉しいお言葉をいただきました。

いつもに比べ不安になっていた分、本日はとにかくよいスタートが切れたことが嬉しかったです。LANDのスタッフ、キタジマさん、ヨウコさんのご友人をはじめ、在米中、日本でわたしたちの業務を支えてくれているみなさんの協力が本当に大きいと感じています。これからの12日間、さらに忙しいと思われる週末を2回残しておりますので、商品の補充を気にしなければいけないくらいに多くの方に楽しんでいただければと思います。

18時からのレセプションには、昨年こちらで知り合った方々が全員来てくれ、みんなが、自分のことのように喜んでくれ、「おめでとう」の声をたくさんいただきました。トシさんの妻であるヨシエさんからは、「ポートランドでこういうことをやりたいと言う日本の人はいっぱいいるけど、実際にやってしまうのはすごい」とお褒めの言葉をいただきました。やって良かったなぁと。

下の写真は、ポートランドでももっとも注目されているロースターのひとり、クーリエ・コーヒー・ショップのジョエル。ジョエルと、我らがロースター・セキネのコーヒー談義は、セキネ自身も想像していなかったシーンでしょう。

下の写真は、LANDのかわいいスタッフ・クリステル。彼女がいちばんにトモタケさんの動物クッションを買ってくれたのです。クリステルは休憩中、食事をしながらもこのぬいぐるみを愛しそうに触っていました。その風景を見られただけで、LANDでやらせてもらえて本当に良かったな、と思いました。

人生のなかで、もっとも素晴らしい夜のひとつだった、というのは言い過ぎかな。いや、きっとオーバーではないと思います。

手紙舎期間限定ポートランド店、スタートしました。

2015年9月2日のお手紙

手紙舎期間限定ポートランド店、いよいよスタートしました。まずは、会場の様子をご覧下さい!

1年前、ポートランドを旅したときにつながった縁がひとつの形になり、今回のポップアップショップが実現しました。こちらに来てからも、ポートランドに住む仲間たちに助けられています。昨年、こちらで出会った百木さんと大河内さんは、なんと空港まで車で迎えに来てくれ、大学のクラスメートであるまきちゃんはディスプレイのための什器をたくさん用意してくれ、まきちゃんの旦那さんの同僚であるトシさんは展示に使うテーブルをかき集めてくれ、ふたりはまる一日ディスプレイもお手伝いしてくれました。本当に、有り難いことです。

アメリカはぼくにとって特別な国です。ぼくの身体の大部分は、アメリカの映画と音楽で出来ているので(あとは日本の漫画)、その国で“仕事”ができるというのも、ぼくの人生の中では非常に大きな出来事です。

そしてもちろん、手紙社にとっても。今回のこの旅が、アメリカへの第一歩が、手紙社がこれからつくっていくであろう新たな“ワクワク”につながればいいな、と心より願います。

手紙社が敬愛する作り手たちの魂と一緒に、ポートランドで2週間お店を開きます。ほら、いまもお客さんが作品を手に取ってくれましたよ。

企画・アイデアを生み出すときに大切にしている5つのこと

2015年8月27日のお手紙

いま手紙社には、大学生のインターン生が何人かいます。彼女達に(現在全員女性)、企画(たとえば、本とコーヒーの書店部門で行うフェアの企画)を出してもらっているのですが、「産みの苦しみ」を体感しているようなその姿はなかなか興味深い。

あるインターン生に、「キタジマさん、アイデアを出すときはどうやってるんですか?」と聞かれたので、ちょっとまとめてみました。

【企画・アイデアを生み出すときに大切にしている5つのこと】
1. とにかく数を出すこと(どんなに少なくとも一企画につき二桁)
アイデア出しの段階では、「下手な鉄砲数撃ちゃ当たる」という考え方が正しいと思います。

2. アイデアを出しやすい環境に身を置くこと

デスクの上よりも雑踏。本屋。カフェ。あくまでぼくの場合ですが。

3. 周りの人に惑わされないこと
そういう方向に行くと、企画はどんどんつまらないものになって行きます。とんがっていたものの角が削られちゃう感じ。

4. インプットの蓄積がアイデアを産む、ということを理解すること
毎日規則的に“良いもの”を食べないと、良い身体は作られません。

5. 思いつかなくても捻り出すこと

最終的には、どうにかして、なんとしてでも、反吐を吐きながらでも、捻り出すこと(最低二桁ですよ)。捻り出したアイデアがすべて採用されなかったとしても、「期日通りに一定の数のアイデアを出した」という、つまりとりあえずはゴールテープを切ったという経験の連続が、最終的には企画力をアップさせてくれます

さて、視点をもうひとまわり外側に移してみると、「複数の人が出した複数のアイデアの中からどの企画を採用するか」というのが、ビジネスの場面では現実的に大切になって来ます。つまり、最終決定権を保持している人の感性が、次の段階では問われるのです。実はここが結構難しい。

案外、こういう場面でアイデアを出した人たちの顔色をうかがってしまい、なんとなく無難なものをピックアップしてしまう人が多いので、最終決定者には、ある意味、独裁者的覚悟が必要なのです。なにを大袈裟な、という向きもあろうかと思いますが、新しいコンテンツを生み出す場面においては、もっとも大切なことのひとつです。そこのあなた、独裁者になる覚悟は出来ていますか?

新生手紙社編集部、どんな「ワクワク」を見せてくれるのか?

2015年8月25日のお手紙

もみじ市、東京蚤の市、布博、カフェフェス等のイベントを運営しているチームが手紙社にはあります。その名も編集部。約1月ほど前、ぼくは決断をしました。手紙社設立以来この大本尊となるチームを、ほぼ100%現場に任せることにしたのです。自分でも「よくぞやったな」と思うような大きな決断。

キタジマのことを良くご存知の方ならわかると思いますが、私、ものづくりの場面においては非常に細かいところまで眼を光らせたいタイプです。しかし、今回はそれも一切任せました。ひとつ気になると色々気になってしまうので、もう、任せるなら全部任せる。

ここにはもう意地みたいなものもあって、「自分たちの力で、今までの手紙社を超えてみろよ」というメッセージを託しています。「自分たちの力で、今までにないワクワクを生み出してみろよ」というメッセージを放っています。実際、キタジマではない誰かがやらなければ、キタジマは超えられないので。

昨夜はもみじ市の決起大会でした。今年のもみじ市が、新しい手紙社編集部の船出のイベントになります。そして東京蚤の市、関西蚤の市と続く新生ロード。さあ、彼らがどんなワクワクを生み出してくれるのでしょうか? ぼくも、みなさんと同じような立場で、楽しみに待ちたいと思っています。

アプリを捨て、編集部から離れたキタジマはめでたく隠居の身に、なれるはずがないことはキタジマのことを……以下同文。

新しいことをやっていないと死んでしまう“生物”であるキタジマ、いま、5つほど新しいプロジェクトを同時に動かしています。以前より時間が出来てきたことで、いま、ここ数年でいちばんというくらい、たくさんの人に会っています。初めての方も入れば、以前に一緒に仕事をしていた方々との縁も復活して来て、また、新しい何かが生まれそうな気配が漂っているのです。

5つのなかから(まだ増えそうな気配もあるのですが)、どれをみなさんにお披露目することができるのか、ワクワクしつつお待ち下さい! キタジマはきっとやります!(自分にプレッシャーかけてます!)

アプリを捨て、思索しよう!

2015年8月24日のお手紙

1カ月前、我がスマフォに入っているアプリのいくつかを、思い切って削除しました。そのどれもが、日常的に使っていたアプリです。いくつかのアプリを失って1カ月、逆に得たものがあります。それは、思索の時間です。「タイム・イズ・マネー」ではなくて「タイム・イズ・アプリ」になっていたのかなぁと。

「退屈は大学生だけに与えられた特権だ」というようなことを書いていたのは沢木耕太郎だったと思いますが、「退屈なる時間」≈「思索の時間」と言ってしまうのは乱暴でしょうか。同じ時間でも、退屈なるそれだからこそ巡らすことが出来る思いがあるのではないかと。

思索を継続出来る人は強し。たとえば、お店を経営するということは、終わりのない戦いに挑むようなもの。毎日毎日、いろんなことが起こりますが、そのなかで「どうすれば良いお店になるか?」を思索を続けられるひとこそが、良いお店を作ることができます。簡単なことのように思えますが、そうではありません。日常というヤツはいたずらに時間を奪ってしまうものなので。みなさん、思索の時間を、無理矢理にでも作りましょうね。

8月11日に書いたお手紙の反応が多く、驚いています。あるお客様からは手紙(封筒)が届き、先日、偶然手紙舎本店で同じテーブルになった方からは「もしかして、あの“好き”のお手紙を書いた方ですか?」と声をかけていただきました。めちゃんこ嬉しい。「今日のお手紙」も、ぼくにとって大いなる思索の場所です。

今週も、素敵な一週間がみなさんの元に訪れますように。

目が合ったすべての人に感謝したいような夜でした

2015年8月21日のお手紙

昨夜は、盟友の成城・城田工房の「オシャレ化計画第3弾プロジェクト」(?)の打ち合わせ。このプロジェクトメンバーでもあるフードコーディネーターのwatoさんのアトリエで、彼女の料理をいただきながら作戦会議をするという、たいへん贅沢な夜でした。

この席に同席したのが、手紙社のインターン生であるナカニシです。彼女がいま齢22歳であることがきっかけで、「みんな22歳のとき、何してた?」という話になり、その流れで、それぞれの半生を語る展開になりました。

城田さんも、watoさんも、そしてぼくも、複数の職場を経験し、独立したわけですが、みんなが口を揃えて言っていたのが「いま思えばすべてが良い経験になっている」ということ。必要以上に過去を美化するのは好きではありませんが、城田さんもwatoさんも、ある意味過去を美しく思えるような「今」を手に入れているということなんだろうな、と思いました。

そして、それぞれ別の道を歩いて来た3組が、こうやってひとつの場所で笑っている、というのは奇跡みたいなことなんだよな、と彼らふたりの話を聞きながら思いました。ありふれた、当たり前の話ですが、「当たり前」というのは「奇跡」の連続で生まれているんだな、と。

2008年の夏、前職を辞して手紙社を立ち上げたものの、全く仕事がなく、時間だけはあったぼくたちは、当時事務所があった狛江市の夏まつりのお手伝いをしていました。会場の泉龍寺の片隅に小さなお店を出し、福島県から仕入れた桃をこじんまりと売っていました。その会場で、ちょっと異質を放っていたお店が出店していて、それが、店舗を開店して2日目の成城・城田工房でした。

だいたい、こういうお祭りのときは、いかにも出来合いのフランクフルトのソーセージが売られているものですが、城田工房のソーセージは、見るからに丁寧に作られたソーセージで、とても美味しそう。実際に買ってみると予想通りで、結局、都合3回ほど買いに行きました。

それが、彼と出会ったきっかけです。あのときぼくたちが夏まつりを手伝っていなかったら城田さんには出会ってなかったと思うし、城田さんのお店のオープンが1週間遅かったら、やはり出会えなかったかもしれません。

ある人がこんなことを言っていました。
「これだけ広い世界で、“出会えた”ということは奇跡。電車の中で一度目が合った人でさえ、前世で縁があった人です」
ぼくはあまりスピリチュアルな世界の話は得意ではないのですが、こんな素敵な話だったら、信じてもいいですよね。

このお手紙を何かのきっかけで読んで下さったあなたとのご縁にも、感謝致します。

どうぞみなさん、素晴らしい週末を。

素敵な勘違い〜の、
感嘆なる日本酒(!)の話

2015年8月19日のお手紙

「〜」
 ↑
みなさん、この、カギ括弧の中のこれ、なんて呼ぶか知ってますか? 正解は波ダーシ(波ダッシュ)。ダーシ「—」が波形になっているから波ダーシ。

実はお恥ずかしい話、社会人になり立ての頃、“これ”の呼び方を知らず、ある文章の校正を先輩にしてもらったときに、「キタジマ、ここは“なみだあし”のほうが良いよ」と言われ、赤ペンでにょろっと「〜」を書かれたのでした。

え? なみだあし? これって「涙足」っていうんだ! と、見事に勘違い。だってほら、「涙の足」って言われたら、そう見えなくもないと思いません? 文章を書いていれば日常的に使う波ダーシですが、これを見る度にぼくの頭の中には「涙足」という二文字が駆け巡ります。そっちのほうが素敵だと思いませんか?

「〜」や「。」「、」「()」など、文字や数字以外の記号や符号活字のことを文字組版(印刷)の世界では、「約物(やくもの)」と言います。約物の語源は、「文字組版における約束事を表す記号」という説もあれば、「縮約する記号」という説もあります(ご存知の方がいらっしゃったら教えて下さい)。

約物のなかには、もうひとつ“波”の字を冠するものがあって、それは、波括弧「{ }」です。中括弧とも呼びますね。こちらは、日常で使う機会は少ないかもしれません。

一方、みなさんがメールの文面でもLINEでも頻繁に使用すると思われる「!」も、約物のひとつです。多くの人が「びっくりマーク(英語ではエクスクラメーション・マーク )」と呼ぶと思いますが、こちらにも、もうひとつ呼び方があります。それは「雨垂れ」。素敵ですねぇ。みなさん、今日からは「!」をびっくりマークではなく、雨垂れと呼びましょう。

さて、雨垂れとは、軒先からしたたり落ちる雨のしずくのこと。この言葉を聞いて思い出すのが、このことわざ。

「雨垂れ石を穿つ」
軒先から落ちるわずかな雨垂れでも、いつかは、石にも穴をあける。小さなことでも、根気よく続けて行けば、いつかは大きな成果が得られることのたとえ。

滋賀県高島市の酒蔵・萩乃露(福井弥平商店)には、その名も「雨垂れ石を穿つ」という名の日本酒があります。この名の由来は「!」を「雨垂れ」と呼ぶことにもちなんでいるそう。酒米吟吹雪が収穫できた感動・感激を表す「!」。鮮烈な美味しさへの驚きを表す「!」。古の手法ながら現代的な味わいであることの驚きを表す「!」。いつか飲んでみたい!

明日はきっと傘の出番です。波雲は雨、と言いますから。

「表現の学校」は、学び、刺激、出会いの場

2015年8月17日のお手紙

良い夜でした。

金曜日の夜、「表現の学校」に集った10名の勇者たち。講義テーマは「雑貨店の作り方」。自分のお店を持ちたい方、今の仕事に雑貨店のノウハウを生かしたい方など、モチベーションはさまざまなれど、自らを“表現”することで生きて行こうとする人たちが集い発するエネルギーは、非常に前向きで、良い空気が教室内に満ちていました。

受講者を少人数にしているのは、みなさんと近い距離で、コミュニケーションをとりながら進めたいから。実際、こちらから質問を投げかけながら進行するのですが、みなさん真剣に考え、答えてくれます。ある受講者さんから講義後にもらったメールにはこんなことが書いてありました。
「キタジマさんの質問ひとつひとつにドキドキし、なんだか授業参観の日に先生に指名されて緊張する、こどもの頃に戻ったような気持ちでした」

そんな風に進めて行くと、今度は逆に受講者の方が講義の途中でも質問をしてくれるようになります。一方通行的なトークイベントや講義だとなかなかこういうムードにはならないものですが、これが、少人数生の良いところだなと……そうか、いま書きながら思いましたが、これはゼミですね! 表現の学校、例えるならゼミに近いと思います。

そして、良い夜だな、と思ったいちばんの理由は、講義が終了後、自然発生的に受講者のみなさん同士が、交流し始めたこと。誰が音頭をとったわけでもなく、とてもナチュラルな流れで名刺交換が始まり、それぞれの今の仕事の話や、目指しているところなどを和やかに、だけど熱く話している風景は、なんとも素敵でした。

さまざまプロジェクトを手がけている手紙社ですが、「何か新しいことが始まったのかもしれないないな」と感じた夜でした。自分たちの体験がひとつの材料やきっかけになり、新しい人間関係が生まれ、その人たちがいつか自分のお店を開くことになったら(調布だったら最高)、これは結構幸せなことだなと。

今後、「表現の学校」は、手紙社のスタッフだけではなく、外部の起業家やクリエイターの方も講師として招き、展開して行く予定です。自らを表現することで生きて行きたい人たちにとって、学びの場であり、刺激の場であり、出会いの場になることを願っています。

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