tegamisha


花市をはじめ、さまざまなイベントに参加しては、
みるみるうちに売り切れてしまう、
人気のパンを焼くユニット、cimai。
彼女たちが、いよいよ6月にお店を開くという噂を聞きつけました。
資金集め、借りた古い物件の良いところと問題点、
内装・外装工事や器具探しなど、
cimaiのふたりがパン屋を開くまでの奮闘記をリアルタイムで綴ります。

|第8回|壁塗りドラマ・前編―外壁塗りを決めるまで―|

古い物件の外壁は、褐色レンガ調のタイルが前面のみ貼られています。ここにツタでも絡まっていたら素敵に見えるだろうな、と思うような質感。その横には荷物を2階に運ぶためのエレベーターがあり、そのエレベーターの鉄扉はいい感じに錆びていました。もし、前面部分がタイルではなくて、ペンキでアイボリー色に塗られた壁だったら、この鉄扉がもっとかっこよく見えるだろうな、と思っていました。

ちょうどそんな時、雑誌の編集をしているある知人から「雑誌の記事で『漆喰で壁を塗る』という企画があるんだけど、どこか塗るところはない?」と聞かれました。漆喰の質感はもともと好きだったので、それはとてもありがたいお話でした。でも私は、ペンキのようなつるっとした感じが好きなので、漆喰でその質感を出すのは職人でないと困難なんだろうなぁとも思いました。まずは、詳しいお話を聞くことにしました。

話を聞いてみると、材料となる漆喰は提供していただけるとのこと、そして、職人さんの指導のもとに自分たちで壁を塗るということでした。指導してもらいながらとはいえ、自分たちで外壁を塗るなんでなかなかできない貴重な体験。その上、漆喰まで提供してもらえるなんて! 資金がない私たちには本当にありがたいお話でした。

そして、この企画では内壁を塗ることが多く、外壁を塗るのは始めてなこと、レンガ調タイルの上に漆喰を塗ることができるのか、ということを見てみたいということで、漆喰を提供してくださる企業の方と作業を手伝ってくださる設計事務所の方が物件を見に来ることになりました。

その結果、ここがかなり古い物件だったため、壁の耐久性が弱くなっており、補強をしてから漆喰を塗らないといけないことがわかったのです。もともと外壁を塗るためには、全体に足場を組まなくてはならないので、そのための資金は考えていたけれど、補強代までかかるなんて! 聞くところによると、足場代と補給代で50万かかるという。これには、かなり悩みました。その50万円があれば、いくらでもパンを作るための道具を買えるのに、と。

どう考えても、資金が足りない。一時は諦めようとも思いました。でも、いつか外壁を塗り直すことになった時に、ここまでいい条件ではできないだろう。それに、業者さん、設計事務所さん、編集者さんがとても温かく応援してくれる。私たちは、壁塗りをやらせてもらうことにしました。そうと決まれば、塗った後のことがとても楽しみになりました。

その頃、不動産屋さんから「大家さんがあのエレベーターを撤去することにしました。物件脇を駐車スペースにします。2台置けるうち1台を大家さんの車、もう1台をcimaiさんが使っていいですよ」というのです。駐車スペースを提供していただけるのはありがたいことでしたが、錆びた鉄扉のエレベーターがかなり気に入っていたので残念でした。そのうえ、エレベーターを取り壊した後の側面の壁は、汚れたモルタルのまま。前面だけに漆喰を塗ったら、外観はいったいどうなるんだろう…?

次回は、壁塗りドラマ・後編です。


cimaiさんからのお知らせ

[cimaiのお店がオープンしました!]

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営業日/火曜日〜金曜日
営業時間/12:00〜18:00
*営業日、営業時間は変更する場合があります。
お問い合わせの上、お越しください。

[パンの販売を行っています]

cafe la famille
茨城県結城市結城911-4
TEL:0296-21-3559
*毎週土曜日に販売


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