EVENT INTRODUCTION

イベント紹介

6月28日(木)〜7月16日(月)

廣田哲哉 個展 『like a rolling stone』 at 手紙舎 鎌倉店 6/28~7/16

茨城県笠間市を拠点に活動されている陶芸家・廣田哲哉さん。轆轤と手びねりにより、枠にはまらない、個性的で愛らしくて、摩訶不思議なオブジェ×器のイキモノたちを日々生み出しています。

優しい色の釉薬をまとい、愛らしい表情をたたえた、のびやかでユーモラスなポージングの動物たち。これらは一見するとオブジェのようですが、使いやすさも兼ね備えた、実用品でもあります。

現在廣田さんが力を入れて制作をしているという、ほのぼのとした空気の中にも高い技がキラリと光る茶器のセットも、様々なイキモノとなって登場します。

一度目が合ったら、どうしても連れて帰りたくなってしまう。そんな魔法のつまった作品が勢ぞろいます。スパークする廣田さんの才能に、ぜひご注目ください! 手紙社での初の個展を、どうぞお見逃しなく。

●カフェに特別メニューが登場します!
廣田さんの器を使った期間限定メニューをご用意致します。こちらも、お楽しみに!

【廣田哲哉 個展 『like a rolling stone』】
会期. 6月28日(木)〜7月16日(月)
作家在廊日:6/28、7/16 (7/16は13時より在廊)
場所:手紙舎 鎌倉店(神奈川県鎌倉市長谷2-5-41)
tel.0467-38-5035
open.11:00-18:00
close.火・水曜日

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廣田哲哉さんのアトリエ訪問記(前編) 

一度目にしたら二度と忘れることができない廣田哲哉さんの器。ユニークで、だけどどっしりとした安定感もある器は、どんな場所でどのように生まれるのかを知りたくて、担当:森永が、廣田哲哉さんのアトリエを訪れました。

廣田さんのアトリエがあるのは、関東有数の焼き物どころである茨城県笠間市。訪れた日の笠間は、桜の花がほころびはじめたころ。民話に出てくるようなほのぼのとした風景を眺めていると、自然と身体と気持ちがほぐれてゆくようで、あの自由な発想の廣田さんの器は、きっと、この土地の空気をはらんでいるのだなあと、ふと腹に落ちました。

「轆轤(ろくろ)をやっていると、楽器を弾いているみたいで楽しいんですよ」

ジャズが好きな廣田さんは、そう言います。グッと意識を集中し、器に向かう背中。合理的で使い勝手の良いヘラがあるのにもかかわらず、ちょっぴり不便なヘラを使って(だからこそ出せる表情があるのか…)、無心に手を動かす。笠間の地で生きながら、同じ地で生きる虫や花に目を輝かせ、みちくさを楽しむ小さな子どものように遠回りしながら“彼ら”とのふれあいを大切にし、そのイメージを元に制作することもあるそうです。

瀬戸の白土を主に用いていますが、最近は笠間の土に立ち返ろうかな、と思うこともあるそう。修行時代、師匠がよく口にしていた「安定感」という言葉の大切さも心に響いているようです。基礎を振り返り、歩みを確かに、今までの手びねりの作品から、手びねりと轆轤の融合へと新境地を歩んでいます(後編へ続く)。

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廣田哲哉さんのアトリエ訪問記 (後編)

廣田さんの器のいちばんの持ち味といえば、何とも愛らしい表情をたたえた「顔」があるということ。中には、ニックネームが付いているものもあるそうです。動物の顔を持った、湯飲みや急須やカップ。それらはまるで、おとぎ話の世界からやってきたような姿ですが、その起源は中国の古い陶器からインスピレーションを受けています。

また、中国茶にも興味深々という廣田さん。堅苦しい作法や型にとらわれず、暮らしの中のひとコマとして気負いなくお茶と親しむ姿に共感しているのだそうです。そんな思いから、茶器の制作にも意欲的に取り組み、この度の新たなチャレンジである、轆轤と手びねり融合から生み出された新作の茶器には、特に力が入っているのだと言います。

実は、廣田さんのイキモノたちの器は、世界有数の陶器の街・コペンハーゲンでも少しずつ広がりを見せています。「陶芸家のリサ・ラーソンさんがたくさんの日本人に愛されているように、自分の器も海外でそんな風になれたら面白いなと思って」。笑顔で少し照れながら、そんな夢を語ってくれました。自分の好きなものへとまっすぐに、正直に。ユーモアをスパイスとして、日々、器と向き合う廣田さん。変わることを恐れず、 ひたすら純粋に打ち込む姿がキラキラと眩しく見えました。

今回の個展のタイトルの「like a rolling stone」は、ボブ・ディランの音楽のクリエイションの大きな転機となった名曲からいただいたもの。廣田さんの作家としての新たな扉が開こうとしている、いま、この瞬間に私たちが立ち会うことができ、喜びを感じています。作品を目にした誰もがハッピーになる。進化する廣田さんの器たちが、いよいよ鎌倉に上陸です!