EVENT INTRODUCTION

イベント紹介

11月14日(木) 〜 12月2日(月)

ceramic studio blank「fo(u)r elements」at 鎌倉店

火・土・水・風。
かつて世界は、この4つの元素(element)から
成り立っていると考えられていました。
火と土からなる陶磁器で表現される、
水を透かす青さと、風を集めた白さ。
ceramic studio blankの世界をご覧ください。

11月14日(木)から 12月2日(月)の期間、ceramic studio blank・堀家久美子さんによる手紙社では初となる個展「fo(u)r elements」を鎌倉店にて開催いたします。

神奈川県・逗子市に工房を構える堀家さん。彼女が作る器の魅力は、まずその色の美しさにあります。透き通った海のように艶やかな「青」とモノを引き立てる曇りのない「白」。特に青の器は、釉薬のかかり具合により1枚の器の中で波のようなグラデーションを生み出し、その姿の美しさには見とれてしまうほど。

また、堀家さんの器の形はシンプルで盛りつけるものを選ばず、繊細ながらも安心感のある厚みは、暮らしの中でも気負いなく使えそうです。リムに様々な模様が施された白の器は、無機質さの中にも手仕事のぬくもりと、食卓を楽しむ遊び心を感じさせてくれます。

秋も深まる11月、ceramic studio blankの「青」と「白」を、手紙舎鎌倉店でぜひご覧ください。

【ceramic studio blank・堀家久美子プロフィール】
1981 広島県生まれ
2008 山口県美術展覧会 優秀賞
2009 神奈川県逗子市に開窯
朝日現代クラフト展 入選
2011 国際陶磁器展美濃 入選
2014 ceramic studio blank として活動を始める
素材が持つ無機質さに、手仕事から生まれる温もりを重ね、モノを美しく切り取る「余白」としての器を作り続けている。
ceramic studio blank web site

【ceramic studio blank「fo(u)r elements」】
会期:2019年11月14日(木) 〜 12月2日(月)
会場:手紙舎鎌倉店(神奈川県鎌倉市長谷2-5-41)
tel :0467-38-5035
営業時間:11:00~18:00(火・水曜日定休)


<追加情報1:アトリエ訪問記>

 

ぐっと気温が下がった10月中旬、神奈川県逗子市にある ceramic studio blank・堀家 久美子さんのアトリエへ伺わせていただきました。

アトリエはご自宅の中にあり、日の当たる明るいダイニングと台所を通り抜けると、そこに道具や材料が所狭しと並ぶコンパクトな作業場が現れました。

作業場は4つのスペースがあり、

轆轤や石膏型で器を成形する場所

器に模様を彫ったり細かな作業をする場所

電気窯が置かれた場所

石膏の型をつくる場所

に分かれています。

堀家さんは電気窯を使用していますが、2種類の焼き方があり、土ものは酸化、磁器は還元という焼成を行うそうです。還元焼成では、ガスバーナーの炎を窯へ入れて不完全燃焼の状態をつくります。そうすると同じ釉薬を使っても、酸化の時と還元の時とでは仕上がりの色が変わるのだとか。

棚の上には、片切り彫りのキリッと形が揃った素焼き前の器が、寒く澄んだ空気の中で整列していました。このシリーズの豆皿は、手紙舎の大人気イベント『豆皿市』でもお馴染みの作品。今回、この器をつくる様子を見せてくださいました。

この片切り彫りを施した器は、石膏で出来た型を使った『型打ち』という方法でつくります。

まず、轆轤でおおまかに器の大きさに形づくった土を、石膏型の上にのせ、板や指で押し付けて平皿の形に成形していきます。カキヘラで削り、みるみるうちに器の底の形が出来てきました。削り終えると、石膏型から器を外します。型に接着していた面には器の表の形が綺麗にかたどられていました。

これを削りやすい硬さに乾燥させ、器のリム部分に模様を彫ります。

「石膏型の方に模様を入れる方法もありますが、そうするとこういうシャープさが表現しづらいんです」と堀家さん。

そのため、堀家さんが行っている方法は、まず定規で模様の間隔を測って印を付けます。その印に定規を当てて線を引き、模様を彫っていくのです。

「アナログな方法なんです。やる度に『もうこれはやめよう』と思うんですけど」と、照れ臭そうに笑いながら、黙々と、じっくりリム部分を彫りあげてくださいました。

線の陰影が美しく浮かび上がります。水を含ませたスポンジで表面を綺麗に整えて模様の削りが終了。

器の裏にサインを入れ、その後、素焼き→釉薬掛け→本焼きの工程に進みます。最後に、器を置くテーブルなどを傷つけないよう、高台にヤスリをかけて完成です!

石膏型を使い、形が揃った器たち。プロダクトの様な雰囲気を持ちながら、全ての工程は手作業。その一つひとつの細やかな作業が、シャープな表現と、微妙な風合いや味わい、温かみを生み出しているのだということが、お話を伺ってとてもよくわかりました。


<追加情報2:当日ご用意いただく作品のご紹介>

 

大学の美術教育学科で学び、その後器づくりの道を歩んできた堀家さん。ご出身の広島県から神奈川県逗子市へ移り住み、現在はご主人と4歳のお子さんの3人暮らしです。お子さんが幼稚園へ通っている時間帯や、週末の時間をつかって作品づくりに励んでいます。制作作業をしていると、時間はあっと言う間に過ぎてしまうのだそう。

お話を伺う際に、堀家さんがお菓子とお茶を用意してくださいました。窓からの日差しを受けて、手彫り模様の陰影が美しく、青磁の海のようなグラデーションは清々しく目に飛び込んできました。個展には、この片切り彫り豆皿と、青磁の一回り大きな平皿を持ってきてくださいます。これらを含め、個展に登場する作品をご紹介いたします。

○陶器の片切り彫り豆皿
素材となる陶土には、焼き上がりが硬く少し磁器のような質感があるものを使っているそう。リム部分に手彫りの美しい模様があります。マットで少し黄色味がかったような白色は、盛り付けるものを選びません。模様違いでたくさん揃えたくなるシリーズ。
個展期間中、カフェコーナーにてこちらの豆皿を使って焼き菓子をご提供いたします。濃厚な焼き菓子の美味しい季節、店内で温かいコーヒーとご一緒にいかがでしょうか。

 

○白磁の大鉢
内側に手彫りのラインと釉薬の結晶が現れ、器によってそれぞれ違いが見られます。筑前煮などの煮物や和え物などのお料理を盛り付けるのにぴったりです。

 

○白磁のカフェオレボウル
堀家さんがご自宅でカフェオレを飲むのに使っている器。スッと緩やかな曲線が優雅な印象です。

 

○青磁の中平皿
水の波紋の様な、透き通った青のグラデーションが美しい平皿。こちらも手彫りのラインの入れ具合や釉薬の濃淡により一枚一枚表情が異なります。豆皿よりも大きく、お魚の切り身やお刺身を盛ったり、取り分け皿にも丁度良いサイズです。

 

○青磁のお椀
抹茶碗として作ったという淡いグリーン色の器。カフェオレボウルとしてなど、使い道が広がります。

 

○青磁の蓋物 『ぺっこんぱっこん』
他の器と比べると意外に思われるようなユニークな形。実は堀家さんが、有田の学校の卒業制作で作ったものの延長で制作した作品なのだそう。「お皿はだいたい形が決まっているけれど、蓋物は自由。形の制限が少ないんです。そんな蓋物に惹かれました」と堀家さん。そういったアプローチから生まれたこの作品は、オブジェ的な要素が強いです。小物入れとして、お使い頂けます。

『焼きもの自体の美しさを大切に。』
そんな想いを持つ堀家さん。ご自身が作品をつくる上で感じること、また色々な作品を見ることによって感じる美しさや、良いと思うところ。それらをどうしたら器に表現できるのか、意識を置いて制作されています。

毎日の暮らしの中でつい手にとってしまうような、心惹かれるシンプルな美しさと、手仕事の表情や温もりが感じられる器の数々。堀家さんのつくり出す「白」と「青」の作品が並びます。秋の深まる鎌倉で、是非ご覧ください。