tegamisha


近頃、長い年月を経た暮らし道具に心ひかれます。
そんな「古いもの」への憧れから一歩踏みだし、
アンティークのお店を開くべく、階段を登り始めた女性がいます。
彼女の最初のチャレンジは、骨董市への出店。
そして突きつけられたのは、
仕入れや値付けの難しさ、自分は本当に何を扱いのかという疑問。
そんな、苦悩や試行錯誤、さまざまな出会いと喜びを
「みずたま雑貨店」の店主、ミヤタチエコさんが綴ります。

|第3回|大江戸骨董市との出会い|

目標はクリアになったけれど、資金の問題は解決しません。海外のアンティークを扱うとなると、逆にハードルが高くなります。仕入れのために、海外の蚤の市に行ってみたいけど、すぐに販売利益だけで旅費をまかなえるとは思えません。その時に思いついたのが日本の骨董市です。それまで、日本の骨董市は渋すぎるような気がしてあまり興味がなかったのですが、一度は見てみようと、有楽町で行われている「大江戸骨董市」に行ってみることにしました。

するとそこには、年配のコレクターの方が好きそうな美術品だけでなく、私が好きな雰囲気のお店も出ていました。若いお客さんの姿も見えます。それぞれが自分の好きなものを見つけて楽しんでいるのです。見上げれば青空。フォルクスワーゲンの移動カフェから、コーヒーの香りが漂ってきます。東京の真ん中に、こんな心地いい骨董市があるなんて! 初めて海外の蚤の市に行った時のように、心がワクワクしました。

そして、「海外の蚤の市と日本の骨董市はある意味同じなのかもしれない」ということに気づきました。どちらも自国の、古くて味わいのあるものを扱っている。私はずっと海外ばかりを見て、日本のよい文化を見ていなかったのかもしれない、と反省しました。

その日一番驚いたのは、同世代の人達がお店を出していたことです。彼らは地面に敷いた布の上に、商品を並べていました。「布一枚のスペースに好きなものを並べてみた」という軽やかさ。立派な構えの店が多い中で、私には、彼らの小さい店がキラキラ輝いてみえました。骨董市から帰る頃には、「私もここでお店を始める!」ということを決めていました。

家に帰ってから大江戸骨董市のwebサイトを見ると「出店申込み」というページがありました。そこには「ビジター」という枠があり、1回ごとに申し込むこともできるようです。出店料は搬入に車を使わない場合、半ブース(畳2枚分)で7千円。これなら、飲み代で消えたと思えばいい! 

私には、このお試し感がよかったのです。ただ、出店には「古物免許」(正式名称は「古物商許可証」)が必要でした。これは警視庁が管轄している免許です。これには少し躊躇しました。しかし、たまたま同じ時期に知り合いがこの免許を申請したこともあり、教えてもらいながら私も申請してみることにしました。すると、幸いなことに警察の担当の方がとても温厚な(?)方で、数週間後にあっさり許可が下り、無事免許を取得することができました(審査が厳しい警察署もあるそうです)。

免許を取得したら、次はいよいよ骨董市の申し込みです。申し込み用紙にはお店の名前を書く欄がありました。お店の名前は、いくつか候補を考えていましたが、その中から、私は水玉模様が好きなのと、「みずたま」と書いた文字や響きが気に入っていたので、「みずたま雑貨店」にしました。

出店が決まったら、骨董市の準備の始まりです。値札をはったり、手さげ袋やおつりを準備したり。商品はトランク2つ分になりました。そして、ある秋空の下、いよいよ人生初の骨董市の朝がやってきたのです!

次回は、いよいよ初めて骨董市へ出店! のお話。


ミヤタチエコさんからのお知らせ

[骨董市に出店します]

日時:8月17日(日) 9:00〜16:00
場所:東京JR有楽町駅 東京国際フォーラム前 「大江戸骨董市
※以降、毎月第3日曜日に出店。
※出店日が変更になる場合があります。お出かけ前に、みずたま雑貨店ブログにてご確認ください。


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