tegamisha


近頃、長い年月を経た暮らし道具に心ひかれます。
そんな「古いもの」への憧れから一歩踏みだし、
アンティークのお店を開くべく、階段を登り始めた女性がいます。
彼女の最初のチャレンジは、骨董市への出店。
そして突きつけられたのは、
仕入れや値付けの難しさ、自分は本当に何を扱いのかという疑問。
そんな、苦悩や試行錯誤、さまざまな出会いと喜びを
「みずたま雑貨店」の店主、ミヤタチエコさんが綴ります。

|第8回|自分のスタイルがわからない…|

何度かの出店を経て、骨董市には随分慣れてきました。そんなある時、少し落ちついた目で自分の店を見てみると、とても違和感があることに気付きました。私のお店には、フランスのカフェオレボウル、イギリスのホウロウ、日本のお皿…。いろいろなものが一緒に並んでいて、統一感がないように思えました。なんとなく自分が好きなものを並べただけのように思えました。自分のスタイルをつくりたいと意気込んでいたけど、果たしてそのスタイルってなんだったんだろうと悩み始めました。

他の業者さんのように商品のジャンルを限定しようとも思いましたが、それもなかなか決められない。かといって、「自分の好きなものを並べてみました」というのも、なんだか押し付けがましいように思いました。

そんなある日、骨董市で過去最低の売り上げを出してしまいました。いくら売り上げは気にしないと言っても、自分のやっていることに意味が感じられなくなりました。そもそもアンティークだって生活必需品でないし、業者さんもたくさんいる。何も私がやる必要はないのではないかと、悪い方向にばかり考えるようになりました。この時は、骨董のことをあまり知らない友達にも、愚痴るほど落ち込んでいました。

そんな時、自分のお店の方向性を悩んでいることをある業者さんに打ち明けると、その業者さんはこう言いました。

「なんでも試してみたらいい」

売り上げについても、「まずは自分らしさを確立しなさい」と言われました。その業者さんのお店には、なるほど芯が通った力強さがあります。長年の経験で生まれた自信の表れだということが、一目見てわかりました。

その時に気付きました。知識も経験も資金もない私。すぐに先輩の業者さんたちと同じようにできるわけはありません。私が頼れるものと言ったら、自分の「好き」という気持ちしかない。たくさん悩んだ後、自分の目指したいスタイルが見えてきました。

次回はいよいよ最終回です。


ミヤタチエコさんからのお知らせ

[骨董市に出店します]

日時:8月17日(日) 9:00〜16:00
場所:東京JR有楽町駅 東京国際フォーラム前 「大江戸骨董市
※以降、毎月第3日曜日に出店。
※出店日が変更になる場合があります。お出かけ前に、みずたま雑貨店ブログにてご確認ください。


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