tegamisha

「tico moonの影山さんの家には、CDでできた壁があるらしい」
そんな、都市伝説のような噂を耳にした「今日のお手紙」編集部。
いえいえ、それは本当の話でした。
この連載では、さまざまなジャンルの音楽に深い造詣のある
tico moonのお二人が、季節ごとにおすすめのCDをお届けします。
あなたも、音楽の庭を旅してみませんか?

|track 1. |GUITARS/gontiti|

お手紙 いよいよ始まりましたが、連載のタイトル「music gardener」は、どのような想いで付けられたのか教えていただけますか?

影山 音楽の庭があるとしたら、その庭をお世話する人。そんな意味ですね。季節季節に合った音楽があったらと。

お手紙 ああ、いいですね。第1回のテーマなんですが…?

影山 僕達は、ギターとハープでインストゥルメンタルの音楽をやっているわけですけれど、今までアルバムもライブも、いつも二人だけでやっているんだよね。特に録音とかだと、ゲストの方を入れてみたくなったりもするんですが、今まで他の人を入れてやったことは一度もないんです。

友加 ないんです。

影山 最初、周りの人に「二人だけでやっているのがいいね」って言われて。やっているうちに、確かにいいなって思うことがいっぱいあって。色んな人が入れば広がりが出たりとか、派手になったりとかするかもしれないけれど、二人だけでつめていくっていうのも面白くて。そんなに派手な演奏は全然しないんですが、地味な中に、二人じゃなきゃできないことっていうのも。

友加 うんうん。

影山 まあ、二人だからの大変さもありますけれどね。色んな人とやると、一対一になったり、一対二になったり、ゼロ対ゼロになったり、わりとこう色んなパターンができるけれど、二人だとどうしても常に一対一っていう感じがあって、それで合わせるのが大変だっていうことも。特にレコーディングのときなんかは苦労することも多いですけれど、それがまた面白いかなって思って。

お手紙 なるほど。

影山 それで今回はテーマとして、二人の名義でとか、デュオでやっている方のアルバムを選んでみようかなぁと思ったわけです。

友加 ほぉ。

影山 あなたが聞き手にまわってどうするんですか(笑)

一同 (爆笑)

影山 探してみたらけっこう色々あって。

お手紙 全部インストですか?

影山 全部インストで選んでみました。5枚ということだったんですけど、最後に友加さんが1枚選んだので、6枚になりました。

お手紙 今10枚以上、積んであるんですけど。

影山 選ぶのに苦労しますね。これはギターとピアノだったり。二人ってけっこう組み合わせが意外にあるなって。これはギターとギターで、これはギターとバンドネオンだったり。

お手紙 バンドネオンって?

友加 アコーディオンみたいなやつです。

影山 もともとはドイツの楽器ですね。アルゼンチンのタンゴには欠かせない楽器。これはピアノとビブラフォンですね。

友加 鉄琴みたいなやつですね。

影山 ジャズだったり、アルゼンチンの音楽だったり。これはギターとクラリネット。

友加 たいていギターが入っていますね。

影山 単に私の好みですかね(笑)。

お手紙 では、早速1枚目をお願いします。

影山 まず、日本のインストのデュオといえばもうこの人達、ゴンチチさんです。

友加 ゴンチチさんです。

影山 ゴンチチさん、ものすごいアルバム出してるんですよね。

友加 すごい数ですよね。

影山 たしか結成は…今年で30周年くらい?それでレコードデビューから25周年を迎えたという(編集部注:2008年でちょうどデビュー25周年、結成30年です)。 30枚くらいアルバムを出しているらしいんです。さかのぼるともう果てしない…。その中で、けっこう色々打ち込みがあったりとか、パーカッションがいたり、ベースがいたり、色んな人がやっていたりというのも多いんですけど、何枚か、二人だけで作っているっていうアルバムがあって。

お手紙 もう完全に二人だけで?

影山 完全に二人だけで作っているアルバム。その中で今回は「GUITARS」というアルバムを。

お手紙 GUITARS! いいですね。ああ、この連載楽しいかも(笑)。

影山 CDかけてもいいですか?

お手紙 はい。ジャケットもいいですね。

影山 そうなんですよね。あと中ジャケがあって、ここに全部ギターの名前も書いてあるんですよ。

友加 すごい数のギターを持っているみたいですね。

影山 (CDスタート)音がいいですね、演奏ももちろん素晴らしい。

お手紙 今、聞いた瞬間に来ました。本当に音がいいですね。

影山 この中ジャケがまたね、ギター好きにはうれしい。

お手紙 実際にこれはお二人が所有しているギターですか?

影山 そうですね。

お手紙 見ているだけで、なんだかいいですね。

影山 多分これは、お二人が持っているギターの一部だと思うんですけど。ここに全部名前が書いてあって、ちゃんとメーカーとか書いてあるんです。で、この曲にはこれを使ったって書いてあるんです。

友加 ギター好きにはたまらないですね。

お手紙 うーん、これはいい。

影山 この人達って、ほんとに色んなトラック使ったりとか、ものすごい大人数のバンドでアルバムを作ったりもしているんですが、このシンプルなのがね、多分基本なんじゃないかと。おそらく同時に演奏してると思うんだけど、息も合ってるし。

友加 うんうん。

お手紙 28本ギターが載ってますけど、28曲入ってるんですか?

影山 いいや、全部は使ってない。

友加 使ってないのもあるんだ。

影山 っていうか、ほとんど同じギターを使ってます。メインのギターが決まってるんでしょうね。ギターのデュオって、ゴンチチさんに限らずたくさんいて。まあ、ギター対ギターは相性がいいんで、日本にも外国にもいるんですが。わりとね、何ていうんですか…良くあるのが、こうスタンダードな曲をちょっとやったあとは、お互いにギターソロをバトルするのがあるんですが、そうするとね、自己満足に聞こえちゃうところがあるんだけど。これは本当にシンプルな演奏で、とても素敵なメロディーをちょっとやって、素敵なアドリブが短くあるんです。

友加 いい意味であっさり終わっていくんだよねー。

影山 淡々と演奏しているんですが、こういう姿勢っていうか、そういうあり方っていうか。

お手紙 曲が、メロディーがね。

影山 いいんですよね。

お手紙 オリジナルですか?

影山 このアルバムはほとんどオリジナル。オリジナルの曲はすごくシンプルなんですよね。シンプルな曲をシンプルに演奏すればいいんじゃないかなってね。

お手紙 何かこう、ソロとかでガーって弾き込むっていうイメージはないですよね。

影山 ないですね。実際弾けばうまいんですけどね。

お手紙 うまいけどやらないっていう。

影山 あと、こういう風にメロディー弾くのは、ものすごい難しいですよね。

友加 ねぇ、ギターでね。

影山 僕できないです。本当に大人の演奏…。

お手紙 これはいつのアルバムですか?

影山 2001年ですね。

お手紙 すでにこのアルバム欲しいんですけど(笑)。このブックレットもとてもいい。

影山 このギターのアドリブも気が利いてて(2曲目の「small picnicker」)。あと音色(おんしょく)がすごい素敵ですね。やっぱり二人のこういう演奏聞くと、音色がものすごい大事。

友加 うん、大事ですね。

お手紙 このアルバムを買ったきっかけは?

影山 これはやっぱりギターだけのアルバムだからですね。

お手紙 やっぱりギタリストとしては。

影山 そうですねー(笑)。ちなみにウクレレだけのアルバムもね。

友加 あるね。

影山 あと、音楽にもめちゃくちゃ詳しいですもんね。ゴンチチのお二人がやってるラジオ番組があるんですけど。

友加 面白いよねー。

影山 だいたい聞いてるんですけど。ほんとに色んな国の、色んなジャンルの音楽で。それ聞くとまたいいなって思って。また、しゃべりが面白いんですよ。

お手紙 影山さんのしゃべりも面白いです。

影山 いや、とてもとても(笑)。

友加 大阪弁もこう丁寧な感じのしゃべり方で。

影山 でも面白いよね、すごく。落語の造詣が深かったりとか。

お手紙 さっきのウクレレの話じゃないけれど、南国的なイメージの曲もあるし、東洋的なメロディーなんかもありますよね。

影山 ありますあります。やっぱり、二人で長く続けるっていうのが…。

友加 すごいですよね。

影山 30年ですからね。

友加 仲良し…。

影山 なかなかね。先週ね、ゴンチチさんのレコーディングに友加さんが参加して、僕も一緒に行ったんですけど、ものすごく仲がいいんですよね。お二人ともとても楽しい人柄で。

お手紙 特に好きな曲ありますか、この中で?

影山 そうですよねぇ。まあみんな…。1曲目のワルツの…好きですね。

お手紙 良かったですよね。

友加 いいですよね。

影山 まあ、みんないいですけどね。曲がけっこう短いですよね。

友加 1曲ずつがね。

お手紙 あ、短いですね、確かに。長くても3分台。

影山 そうなんですよね。

お手紙 2分台もけっこうあるし、1分台の曲もあるって感じですね。(曲変わって)音がいいな〜。

影山 ね。

お手紙 ちょっと話戻りますけど、ギタリストとしてはどうですか? 影山さん、同じギタリストとして。

影山 いやいや、もう。足下にもおよばない…。

友加 勉強させていただきますって感じだよね(笑)

影山 そうですね(笑)

お手紙 どういうギターなんですかね、ゴンチチのギターって?

影山 ほとんど全部松村さんがバッキングをして、三上さんがこう色々弾くんですよね。松村さんのバッキングがさりげないんだけどやさしい。リズムがめちゃくちゃいいよね。

友加 なんか、やわらかいよね。きっと、人がそうだから。

影山 で、三上さんはほんとうまいですよね。メロディーを歌いまわすっていうんですかね。

友加 歌いまわしが上手ですね。二人ともそれぞれの役割がすごく上手にできる人達なんでしょうね。

お手紙 これは特別なアルバムかもしれないですね。ギターデュオの二人が「GUITARS」ってタイトルのアルバムを出すっていうのは、やっぱり意味ありますよね。

影山 そうですね。

お手紙 日本ではゴンチチの前にゴンチチなしみたいな感じですね。

影山 そうですねー、そうそうそう。こういうスタイルでこれだけずっと長く続いている人達ってあんまりいないような気がするんですよね。もっとジャズの技巧的な方にいった方はたくさんいますけどね。ほんとに演奏がバカテクだったりとか。こういうふうにメロディーを大事にしてる人たちはあんまりね。だからきっと続いてるんですね。

お手紙 それでいて技術も高いという。

影山 はい。でも、技術あるなしじゃなくて、どうやってやりたいか、自分がどう表現したいかっていうのがね、ありますよね、やっている人みんな、多分。

お手紙 なるほど。来ましたね、1枚目から。いいですね。

影山 よかったです。

2枚目に続きます。

今週の1枚

GUITARS/gontiti

¥3,045 (税込)
ポニーキャニオン

tico moonからのお知らせ

[ tico moonのアルバム ]

[ ライブ情報 ]

花市 at 泉龍寺

2008年4/26(土)、27日(日)
東京都狛江市元和泉1-6-1
Open/11:00
Live Start/26日13:00、27日15:00

Cafe MURIWUI

2008年5月3日(土・祝)
東京都世田谷区祖師谷4-1-22-3F
TEL:03-5429-2033
Start/19:00

lete

2008年5月14日(水)
東京都世田谷区代沢5-33-3
TEL:03-3795-0275
Open/19:30
Start/20:30

ハーマンミラー カフェライブ vol.4

2008年5月30日(金)
東京都品川区東五反田5-25-19
Open/18:30
Start/19:30
出演:tico moon , naomi & goro
出張カフェ:アノダッテ

※ 詳細は、tico moonホームページをご覧ください。

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