「白鯨」「老人と海」「ドン・キホーテ」「赤と黒」
「羅生門」「雨月物語」「山椒大夫」「金色夜叉」
「メアリ・ポピンズ」「イワンのばか」「秘密の花園」などなど……
誰もがタイトルは知っている名作、皆さんは読んでいますか?
というのも、2017年にスタートし、今も毎月開催している製本ワークショップ「製本家とつくる紙文具」の講師永岡 綾さんと、TEGAMISHA BOOKSTOREスタッフの間では
「名作……恥ずかしながら読んでないんですよね」
「学生の時に読んだような気もするけれど、あらすじは……言えませんね」
と(小声で)意気投合。この時代にまで読み継がれているのだから、面白いに違いないのだけれど、ふだんどうしても手が伸びるのは、話題の新刊や、好きな作家ばかり。そこで「これからの人生、名作を知らないままなのはもったいない!」と、月に1回、名作を読む読書会を開催することにしました。
あくまでこの会をきっかけに、ひと月一冊の名作を楽しもう、という会なので、皆さんに難しい感想は求めません。ゆるゆると好きな場面の感想を言い合ったり、難しかった章を共有したり、時には同じ本の出版社の違いを見て比べたり、そしてまた時にはお題の本を改装した永岡さんの製本作品が見られるかも? ビール片手の参加もいいですね! ぜひ気軽にご参加ください。
またそんな話をしたところ、関西で”絵本のつなぎて”として活動しているふわはねさんも「参加したい!」と手をあげてくれました! 絵本に詳しいふわはねさんによる名作の感想もとっても楽しみです。
記念すべき2025年1月に開催となった初回は、川端康成の『雪国』をお題にしたところ、なんと満席となる12名が集結。どの登場人物目線で読んだのか、どこの一節が印象的だったか、ドラマ版との違いなどなど、話は尽きずあっという間に時間が過ぎていきました。さらに会のラストには製本家・永岡綾さんによる『雪国』の改装作品が登場したのですが、材料・デザイン・色えらびと、小説を読んだうえで見る改装作品は、また味わい深く素晴らしかったです。
毎月「日本の名作」→「世界の名作」→「児童文学」と、ジャンルを月替わりに読んでいくこの会ですが、第2回目のお題は、『若きウェルテルの悩み』(ゲーテ)となりました(比較的本が薄いというのも選んだ理由の一つです・笑)。
またまたお知らせから開催までが2週間ほどと短くなってしまいましたが、開催日までに読めた方も、これから読むという方も、ぜひふらりと顔を出す気分で、気軽にご参加いただけると嬉しいです。
そして実は昨年ひと足先に、製本家・永岡綾さんのワークショップで「読書ノート」を作りました(形から入る我々)。「名作を読む会」に参加いただいた方にはこの中のリフィルを毎回差し上げておりますので、会を重ね、リフィルがたまった頃に、またこの読書ノートを作る会も開催できたらと思っています。
【TEGAMISHA BOOKSTORE「名作を読む会」スケジュール】
第1回 2025年1月26日(日) 14:00〜15:20 川端康成『雪国』*終了
第2回 2025年2月16日(日) 15:00〜16:20 ゲーテ『若きウェルテルの悩み』
第3回 2025年3月23日(日) 予定 F・H・バーネット『秘密の花園』
第4回 2025年4月20日(日) 予定
第5回 2025年5月25日(日) 予定
*以降、永岡綾さんの製本ワークショップの日に合わせ月1回開催予定
– 永岡 綾 PROFILE –
編集者。ときどき、製本家。イギリスでブックバインディング(製本)の基礎を、また製本家・伊藤篤氏に師事してルリユール(工芸製本)を学ぶ。著書に『週末でつくる紙文具』『製本家とつくる紙文具』(グラフィック社)、『ぼうけん図書館 エルマーとゆく100冊の冒険』(ブルーシープ)、編著書に『本をつくるー職人が手でつくる谷川俊太郎詩集』(河出書房新社)。編集の仕事に『エルマーのぼうけん展』『谷川俊太郎 絵本★百貨典』『クマのプーさん展公式図録 百町森のうた』『アーノルド・ローベルの全仕事』(すべてブルーシープ)などがある。noteにて、製本にまつわるあれこれを執筆中。
Instagram)https://www.instagram.com/weekend.bookbinder/
note)http://note.com/reliure
– ふわはね PROFILE –
絵本講師・JPIC 読書アドバイザー・子育てアドバイザー。「絵本のつなぎて」として絵本を真ん中に作り手と読み手、人と人、親子の時間をつなぐ。大学で児童文学を学び、2005年絵本講師1期生として絵本講師資格取得。関西を中心に、絵本の読み聞かせや絵本紹介記事の執筆、暮らしが豊かになる発信を続ける。著作に『日めくり絵本カレンダー』(ニジノ絵本屋)、『えほんとりっぷ 全国絵本屋さんめぐり130軒』(世界文化社)『おつきさまのえほん』(ニジノ絵本屋)がある。2021年、自宅にて「絵本のアトリエ」(予約制)をオープン。絵本のある暮らしを楽しむ。大阪府在住。
Instagram)https://www.instagram.com/fuwahane/
◎TEGAMISHA BOOKSTORE「名作を読む会」
日時:2024年2月16日(日) 15:00〜16:20
会場:TEGAMISHA BOOKSTORE(東京都調布市下石原2-6-14 ラ・メゾン2階 *TEGAMISHA BREWERY2F)
参加者:永岡 綾、ふわはね
料金: 1,500円(税込) *当日書店にて使える500円券付
申込み:2025年2月2日(日)18:30〜
https://coubic.com/tegamisha/4660195
*当日のお支払いとなります。
*お飲み物の持ち込みも可能です
問い合わせ:tel 042-440-3477(TEGAMISHA BOOKSTORE)
<当日開催の「製本家とつくる紙文具」ワークショップのお知らせはこちら>
2025年2月16日(日)10:00〜13:30
文庫本の改装「HALF BINDING コーネル装」
https://tegamisha.com/news/kamibungu20250216/