【光芒(こう-ぼう)】
尾を引くように見える光の筋。細長く伸びる一筋の光。


今年の春に2作目となる作品集「光芒」を発売された、タイポグラフィ作家・鈴木悠生さんの展示をTEGAMISHA BOOKSTORE にて開催いたします。

写真やイラストなど、多くの作品を見ることができるSNSの海のなかで、思わず目を奪われたのは、自由でなめらか、そしてどこかなみ縫いの糸のような印象もある、楽しいタイポグラフィ。それが鈴木悠生さん(当時はもりみさん)の作品との出会いでした。独特のリズムを感じる鈴木悠生さんのタイポグラフィは、視覚的に美しいのはもちろん、縫い糸をなぞるように紡がれた文字を読めば、ハッとさせられたり、心がジワッとあたたかくなったり、ときめいたり。タイポグラフィと文学的な表現が融合したアート性の高さに、すっかりファンとなりました。

そんな鈴木悠生さんが今年の春、3年ぶりに制作されたという作品集が、今回手紙社の書店にて展示させていただく「光芒」です。

美しい佇まいの濃紺の箱に箔押しで施された「光芒」の文字は、よく見ると白と銀の2つの箔が使われていて、一筋の光が箱の中に閉じ込められているよう。そして箱を開けば、まるで紺色のインクで描かれたような濃淡が美しい、20首の自由律短歌が現れるのです。



「これまでわたしの人生の各場面に射し込んだ光はいつも小さな希望であり、
振り返ってみると、そのときどきの自分が
それ以上沈んでしまわないようにするストッパー、
あるいは確かな支えとなっていた気がします。
本作では、そういった記憶とフィクションを織り交ぜた
20の場面を生活から切り取りました。」

と、鈴木さん。


ぜひそれぞれの場面に想像を巡らせながら、作品一枚一枚、一文字一文字と対峙する実りある時間をお過ごしください。



鈴木悠生 – PROFILE –

タイポグラフィアーティスト。2019年よりタイポグラフィの制作を開始。手書きのようなシンプルな線と、比較的可読性の高い文字が特徴。看板のデザイン、書籍や個展のメインタイトル制作を行うほか、zineなどの自主制作にも取り組む。2025年1月にそれまでの「もりみ」から「鈴木悠生」として活動する。2作目となるポストカード集「光」を2025年3月に発売。
Instagram)https://www.instagram.com/morimi_yuki.s/



【 鈴木悠生「光芒」展】
会期:2025年4月23日(水)〜5月26日(月) 
   *5/15(木)〜5/19(月)は東京蚤の市のため臨時休業
会場:TEGAMISHA BOOKSTORE
住所:東京都調布市下石原2-6-14ラ・メゾン2階(TEGAMISHA BREWERY 2階)
アクセス:京王線「西調布駅」より徒歩5分
定休日:火 /祝日は営業、翌日休
営業時間:平日)14:00~20:00      
     土・日・祝)12:00〜20:00
電話:042-440-3477