ある時空の中に佇みつづける商店や喫茶店、看板に乗り物。なぜか引き寄せられてしまうそれらの表情を、精緻な水彩画として捉えるアーティスト・Abby。写実的な表現をとりながら、そこに現れる世界はもはやファンタジーと言ってよいかもしれません。
台湾から活動拠点を静岡に移し、初めての個展。エトランゼとしてのある種フラットな視点から、描く対象の持つ構造・構成の妙を引き出して、透明水彩のグラデーションの中に写しとっていきます。個展タイトルの《たいとう》とは、「春風駘蕩」から。「優しく、静かに咲いている花のような建物とのんびりした感じを表現したい」という思いから出てきた言葉なのだそう。「レトロさの魅力」と一刀両断してしまうにはもったいない、新鮮さや有機的な気配を、きっと作品から感じることができますよ。新たな才能の“台頭”をどうぞお見逃しなく。

▼Abby
台湾生まれ、静岡在住。パン好き。
Instagram:@abbillust


【ABBY’S WATERCOLORS《たいとう》】
会期 2024年6月12日(水)〜23日(日)※月・火定休日
開廊時間 12:00〜18:00
会場 TEGAMISHA ART GALLERY(調布市国領町2-12-19 goodroom residence 調布国領1F)
tel.042-426-4165

作家在廊日 6/15(土)・16(日)

カフェ・TEGAMISHA TERRACE(L.O.17:00)も、ぜひ併せてお楽しみください。