前月の手紙社リスト“本”編で花田菜々子さんがセレクトした「持ち寄りパーティーに持ち寄りたくなる本10冊」を、手紙社の部員が選んだら? みんなでワイワイ言い合いながら楽しめそうな本が揃いましたよ。盛り上がること間違いなし! の10冊をどうぞお楽しみください!
✳︎ここで紹介した10冊を、手紙舎つつじヶ丘本店の一角に準備しました。どなたでも読むことができますので、カフェタイムのお供にぜひ!
1.『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』
著/福井県立図書館,発行/講談社
佐野洋子さんの名作『100万回死んだねこ』……あれ、何かタイトルが違うような……? 図書館のカウンターでは、来館者が本のタイトルを間違えていたり、作者名があいまいだったりするのは、日常的にあることだそう。
本書は、福井県立図書館の司書さんが実際に経験した来館者の「覚え違い」を紹介しつつ、来館者が求めていた「本当の本」を紹介していく、という構成です。まずはみんなで覚え違いのページを見て、本当の本は何なのか? と、 クイズ形式で楽しめば、パーティで盛り上がること間違いなし! では、ここでクイズです。
“「ねじ曲がったクロマニョンみたいな名前の村上春樹の本ありますか?」”
(選者・コメント:三重のtomomi)
2.『寿命図鑑』
イラスト/やまぐちかおり,発行/いろは出版
“「みんないつかは死んでしまう」”
命の大切さをおしえてくれる一冊 。神さまからのメッセージ(まえがき)ではじまるところが好き。動物や植物など宇宙のありとあらゆるもの324個の寿命がかわいいイラストとともに紹介されています。
大リーグのバットは8ヶ月!? もやしは1日!? 地球は? 同シリーズの、体や生活や考え方などあらゆる人間のちがいを集めた 『人間(みんなのちがい)図鑑』、偉人・生き物・発明品の汗と涙の失敗をあつめた『失敗図鑑』もきっと読みたくなるはず
(選者・コメント:坂野亜希子)
3.『色の辞典』
著/新井美樹,発行/雷鳥社
“私たちが暮らす世界はさまざまな色であふれています。(中略)すべての色たちに「物語」があります。”
こんな文章ではじまる「色の辞典」。367色が取り上げられ、由来や歴史など、物語と色見本がついています。色について奥深く知ることができ、色の魅力をあらためて感じられる一冊です。
人が見分けられる色の限界は100万色ほどだそうです。「元気になる色」「ぐっと胸をつかまれる色」「なぜか懐かしさを感じる色」など、きっと人それぞれ。たくさんの色の中で皆んなはどんな色が好きなのか聞いてみたいなぁ。 新しい色の名前を編み出してみるのも楽しそう。
何度見ても新鮮なイラストデザインと、持った時のかわいいサイズ感も惹かれます。
(選者・コメント:hidemi)
4.『迷子の星座たち』
著/坂崎千春,発行/祥伝社
最近アクセサリー屋さんに行って、 「このアクセサリー(大ぶりでキラキラ派手目)、可愛いけどいつ使えばエエんや…」 という姉のボヤキに、 「ちょっとしたパーティーに!!」と被せ気味に答えた部員Sです。ちょっとしたパーティーって、いつどこで何時何分に開催されているのやら…。
さて今回紹介するのはそんなちょっとした持ち寄りパーティーに持ち寄りたい本(たぶん)。私のオススメはsuicaのペンギンでおなじみのイラストレーター坂崎千春さんによって、星座別の短編マンガとエッセイで綴られた本です。 恋愛のトキメキから熱い友情まで、どれかひとつは「あるある」と思えるエピソードが見つかるハズ。パーティーでたまたま隣り合った人とも、星座を介せば不思議と仲良くなれるかも!? いて座の回に登場するハムスターも必見。
(選者・コメント:しし座な部員S)
5.『レイチェルクーのスウェーデンのキッチン』
著/レイチェル・クー,発行/世界文化社
Eテレでもお馴染みの料理家レイチェル・クーのレシピ本です。 スウェーデンに移住したレイチェルが暮らしを大切にしながら生活している様子を、四季折々のレシピと共に紹介しています。 ザリガニのスープ、メレンゲの花冠、ベーコンとプルーンを詰めた焼きりんご、船乗りのシチューなどなど心惹かれる料理が満載。自身の結婚式で作ったという芍薬を飾ったウェディングケーキがとっても素敵です。 季節ごとのスウェーデンの風景や可愛いテーブルコーディネイトを見ているだけでも楽しめます。 パーティーの際にはこの本と料理を持ち寄れば、盛り上がること間違いなし!
(選者・コメント:Mayamoon)
6.『村上春樹の100曲』
著/栗原 裕一郎他,発行/立東舎
パーティーも。小説も。もちろん人生も。GOOD MUSICがあってこそ楽しめます! 村上春樹作品には、とても多くの音楽が重要なファクターとして登場しますよね。その中から間違いなし100曲のセレクト。ジャンル別にそれぞれの曲の時代背景、その音楽の意味、作品にどういう意図で散りばめられているかが考察されています。 これが味わい深いんです。 そして巻末に曲と作品タイトル、登場するページのインデックスが付いていて使い勝手よし! なんとSpotifyプレイリストもあるじゃないですか!
まず小説を読み、インデックスに添い曲を流す。その上で解説を読むと、より深く音楽を、村上春樹作品を楽しめます。 バラエティに富む様々な曲もフラットな視点で聴く、DJ的(編集者的)なスタンスで! この本と、25メートルプールいっぱいのビール、バケツ一杯のフライドポテトを準備して。 みんなで音楽と小説を楽しむパーティーを始めましょう!
(選者・コメント:田澤専務)
7.『世界 夢の映画旅行』
映画選定/Filmarks,発行/パイ インターナショナル
まず、ページ見開きに渡る大きな写真が目に飛び込んできます! 映画の舞台になった美しい景色あり、壮大な景観の秘境あり、特徴ある建築物あり。 ページをめくっていくと、世界各地を旅行している気分に。 映画好きな人たちだったら、これはあの場面に出てくる…、この場所は…主人公は…と、話が盛り上がりそう♪ 大好きな映画をみつけたら、テンションが上がるし、旅行しやすい状況になったら、訪れてみたい場所もあるはず。 55作品も紹介されているので、知らない映画の発掘も楽しいです(私は、ポジティブになれるというインド映画を観てみたい~)
(選者・コメント:はたの@館長)
8.『建築のそれからにまつわる5本の映画』
著/中山英之,発行/TOTO出版
パーティの合間にほっと一息。 お近くの方とスマホでショートフィルムの鑑賞会をひらくのはいかがでしょうか? ″気まぐれな道″をもつ家、50cmだけ宙に浮いた家など、建築家中山英之さん設計の遊び心ある建築が舞台となった、5本のショートフィルムが収録されています。 映画のパンフレットのような構成になっていて、制作裏話やオフショットはもちろん、劇中音楽の楽譜まで載っています。中山さんのゆるくてかわいいスケッチや撮影用カメラのこだわりについてのテキストなど、パンフレットをパラパラ見てからまた映像を見ると、「そこそうなってたんだ!」といろんな発見があって盛り上がること間違いなし!
中山さんは2018年の竹尾ペーパーショウの会場構成を担当されていたこともあり、装丁に使われている紙にもこだわりが…! 1作品ごとに違う紙が使われているので、紙好きにはたまらないです。 観て、聴いて、読んで、触って何度も楽しめる1冊です。
(選者・コメント:ひーちゃん)
9.『ふたりのねこ』
著/ヒグチユウコ,発行/祥伝社
何気なく立ち読みをしていたら、思わず泣きそうになり、買って帰ることにした本です。幸せなお話です。悲しい話ではありません。寂しくて切なくなる幸せな話を、集まったみんなでその場で共有したくなるお話です。そして何よりも絵がステキ。
(選者・コメント:しみずみえ)
10.『心がきれいになる365日誕生花と名言』
編/WRITES PUBLISHING,発行/ライツ社
先の予定を少しずつ入れやすくなってきた今日この頃、「旅先には、あのお花は咲いているかなぁ…?」。そんなことを考えると、なんだかワクワクします。 そう! ワクワクと言えばパーティー! でも、人が集う場所って少し緊張したりもしますよね。 そんな時に占いでもなく、いろんな人の誕生日を聞いてみたら、誕生花も分かるってうれしいし楽しい!! 「気になるあの人の誕生花って、何かなぁ…??」。 お誕生日は誰にだって特別な日。 365の花たちがあなたを迎えてくれる。 そんな一冊です。
(選者・コメント:まゆみもち)